音楽

こんにちは、ふじもとです。

皆さんには聞くと苦しくなる曲がありますか?

僕は沢山あります。それはもう数え切れないくらいあります。音楽が好きだから。

嬉しくて幸せでたまらない時も、辛くて悲しくて落ち込んでいる時も、そばにいて欲しいのは好きな人と音楽です。

だから僕は辛い時も音楽を聞いて、そのせいで聞くと苦しくなる曲が生まれてしまいます。

記憶というものはどんなに押さえ込んでいてもちょっとしたきっかけによって呼び起こされてしまいます。音や匂いはそのトリガーになりやすく、また遮断することが難しいので僕みたいな人間は簡単に引き金を引かれて死んでしまいます。この一連の流れを懐古というそうです。

僕が必要以上に懐かしさに殺されないように、聞くと苦しくなる曲を記録します。

全部とてもいい曲なので是非聴いてください。あなたの記憶にこの記事が音楽と一緒に残ったら嬉しいです。

 

I LOVE YOU/クリス・ハート

3.4年前から毎年開催される父の生誕を祝うライブ(?)に出て歌った記憶が強く残っている曲です。元々好きだったのに、ライブに向けて死ぬほど聞いて死ぬほど歌っていたら少しずつ嫌いになってきました。聞くと父親を思い出すので苦しくなりますが、ライブでお客さんから拍手を頂いたり、歌い終わって終わってバンドの皆さんが笑ってくれるのがめちゃくちゃ嬉しかったので、完全に嫌いにならずに済みました。

 

罪と罰/椎名林檎

友達がカラオケで歌っていたのがかっこよすぎて爆速でプレイリストに追加した曲。何故苦しくなるかというと、入院中に一番聞いたのが間違いなくこの曲だからです。僕は中学三年生の時にある病気を患い1週間程度の手術入院をしました。そんなに大病でもなかったし手術もまあ失敗しないだろくらいの難易度っぽかったのですが、術後の入院生活があまりにもしんどくて本当にどうにかなりそうでした。ぼーっと何もしないでいると死にたいことについてしか考えられなかったのでとにかく音楽を聞いていて、その時に一番繰り返したのがこの曲です。絶対に入院中に聞くような曲じゃないのに。この曲を聞くと病室の匂いとかベッドの固さとか同室のおばあちゃんの呻き声とか病院食とか僕にだけ当たりが強かったお局っぽい看護師とか全部思い出してしまってたまに震えが止まらなくなるので頻繁に聞けません。好きなのに。

 

CANDY/高橋優

僕は高橋優が大好きなので好きな曲と聞かれるともっと他にあるのですが、いちばん苦しくなる曲と言われるとこれになります。本人のいじめにあった経験を元にした曲で、とにかく辛いです。同じ経験をしたわけではないので共感しているとは言い難いけど、「毎日のように空想の出来事を家族に話しては笑ってた」という歌詞を初めて聞いた時にこれって僕だけじゃなかったんだという安心と苦しさを同時に感じたのを覚えています。元気な時に聞くと息が詰まるような感覚になるけど、落ち込んでる時に聞くとアホみたいに泣くので気持ちがすっきりしていいです。泣くの大事。

 

未来の話をしよう/SUPER BEAVER

僕は辛かったことをいつまでも抱えていたいとは思わないけど忘れたいとも思わなくて、せっかく乗り越えて強くなったのに辛かったことを忘れたら最初から強かった人になってしまうし、自分の辛さは自分しか分かってあげられないのに自分がそれを忘れてしまうのが怖いのでよく自分の日記を見返してしまったりするのですが、この曲はそれを真っ直ぐに肯定して前を向けるように手を引いてくれるような曲です。前向きになることで過去の自分が睨んでいるような気がして苦しくなるけど、僕が漠然と考えていたことを綺麗な言葉にしてくれたみたいに暖かくてずっと大好きな曲です。本当に良いから聞いて欲しい。

 

バイバイ(DEMO ver.)/礼賛

塾の行き帰りに聞いていた曲で、揺れるバスで眠くなった時も近くの本屋に寄ったら外が寒くて出たくなくなった時も塾で検温してもらってる時も雨の中イヤホン落とした時もずーっと聞いてたので懐かしさで死にます。懐か死。僕は本当に異常なくらい塾が好きだったので、この曲が一番しんどいかもしれない。

ちなみにアルバムが出た時にちゃんとした曲になったんですけど僕はデモの方が好きです。よく聞いていて馴染みがあるという意味でもそうですが、デモの方は少しザラザラしていて秘密基地感があるのに対してアルバムの方は音がキラキラしていて綺麗すぎるからです。レコードみたいな味のある音がするデモの方がこの曲に合ってる気がします。単純な好みです。聞き比べてみてください。

あともう辞めたので勝手に時効ということにしますが塾の自習室に誰も居ない時はイヤホンを髪で隠してこの曲を聞いてました。すいませんでした。これを読んでるあなたが塾に通っている中学生なら絶対にそんなことはしないでください。めっちゃ好きな曲になるだけだよ。

 

恋はいつも幻のように/ホフディラン

ダウ90000の本公演のエンディングに使われていて知った曲です。コントと演劇の良いとこ取りをしためちゃくちゃ面白い作品が終わる時に流れたかっこいい曲で、あっという間に虜になってしまいました。どう苦しいかと言われると難しいのですが、僕の中でこの曲が流れる=何かの終わりという風な結びつき方をしていて、明るい音の中にどうしても一抹の寂しさを感じてしまいます。夕日を見て感じるのに似た感情だと思います。

ただ本当にいい曲なので、友達と遊んだ後の帰り道で聞くと普通の一日でも綺麗に終わる気がするというか、コントみたいに面白いことがあったような気がしてすごく気持ちがいいです。終わってしまう一日を寂しく思いながら最後まで楽しめるという意味ですごく好きです。

 

 

全て僕の記憶をくすぐって苦しませてくる名曲です。僕はすぐに色んなことを忘れてしまうので、こうして思い出させてくれるものがあることも大事なことなのかもしれません。

 

あなたにもあなたを苦しませる素敵な曲がありますように。